ヒップなAIとの付き合い方
AIはすごい。
2025年、私たちはAIの話題を聞かない日がないほどの時代に生きています。日常のあらゆる場面でその存在を感じるなかで、私自身もAIとの付き合い方について深く考えるようになりました。
そしてこの度「ライノらしいAIとの付き合い方」に関して、自分なりの解を得ることができたと感じています。
この進化し続けるテクノロジーと、いかにクリエイティブに、そして「らしく」付き合っていくか。
そのヒントを共有できれば幸いです。
はじめに:リファレンスの重要性
AIで理想的な画像や文字を生成するには、リファレンスの活用が重要です。
曖昧な指示だけでは不自然な表現になりやすく、特に人物表現や手書き感の再現は難易度が高くなります。参考画像や具体的な作例を示すことで、意図やニュアンスが正確に伝わり、アナログ感のある“味”や完成度の高い表現を引き出すことができます。

chatGPT生成を目的もなく、ありきたりな内容で生成してしまうとAI感の拭えない不自然な表情・表現が目立ちます。
アナログ感の生成:具体的な参照が「味」を生む
AIで手書き感やアナログな表現を再現するには、曖昧な指示では不十分です。
具体的な参考画像や自作の文字などをリファレンスとして示すことで、線の揺らぎや温かみといった“味”のある表現を引き出しやすくなります。

こういった文字は独自性が強いため自身で制作するのが大変になってきます。AIに学習させてからテキストを生成することで
複雑かつ独自性の強い文字がある程度再現されて生成することが可能になりました。
【実例】ととけんのLSD(Long Slow Distance)
以前に制作した「ととけん」のLSD(Long Slow Distance)というランニングをしながら東京を観光するというビジュアルを制作しました。
「ととけん」の既存のキャラクターはアナログ感のあるタッチで制作されており、フラットな風合いのあしらいを行うとミスマッチになってしまいます。そのためビジュアルに合わせて手書きのイラストを生成しています。
こちらを元にAI生成での手順を説明していきます。
【完成品ビジュアル】

こちらは完成系。くまとテキスト以外は主にAIで生成しています。
【工程1】生成するためのリファレンス探し

走るエリアに登場する建築物を入れたいとのことだったので、東京を象徴するシンボルをブラウザ上で検索をし、
配置して生成したい構図だけレイアウトをしました。(ここらへんはレイアウトせずに分けて生成でも問題ありません)
【工程2】AIで生成

この場合はchatGPTにて「こちらのイラストを絵柄を統一して手書き風(白黒)で生成をお願いいたします」
と指示を出して生成しています。(白黒であるとIllustratorの機能でパス化しやすいため)
【工程3】生成された画像の調整

足りていなかった「ととけん」の店舗などは、追加で同じ指示を与えて生成しています。
(うまく生成されなかった部分や不要な箇所は消しゴムツールなどで消去)
【工程4】レイアウト調整

「ととけん」のロゴ追加や、必要に応じて矢印などを加えて微調整します。
残りは生成したオブジェクト類をレイアウトで組み立てていくだけで完成します。
「線に強弱をつけて生成してほしい」「ノートに書かれた文字のような、少しインクが滲んだ雰囲気が欲しい」といった具体的な指示は、AIが私たちの求める「アナログ」を正確に捉えるための強力な手助けとなります。
ただ、AIはあくまでツールであり、そのアウトプットを「ヒップ」にするか否かは、私たちの指示の具体性にかかっていると言えるでしょう。
AIでデザインを作るメリットとデメリット
AIによるデザイン制作は、短時間で多様なアイデアを形にでき、複雑なイラストや構造も生成できる点が大きな魅力です。
制作工数を減らせるためコスト削減につながり、非デザイナーでも一定水準のデザインを作れるようになります。特にアイデア出しやパターン展開では高い効果を発揮します。
一方で、文字の誤りや微調整が必要になることが多く、最終的なクオリティや表現の深さでは人の判断が欠かせません。また、機械的で似通った表現になりやすい、解像度などの制約がある点も課題です。
GeminiやChatGPTなど各AIの特性を理解し、目的に応じて使い分け、人の感性と組み合わせることで、AIは創造性を広げる心強いパートナーとなります。