陰謀論者

蔡 俊行
2026.03.18

ヨルゴス・ランティモス監督作の映画「ブゴニア」を観た。主演はエマ・ストーン。そしてランティモス組では欠かせないジェシー・プレモンスも誘拐犯役で出演している。個人的にはこの俳優さんが好きだ。「シビル・ウォー」の軍服に赤メガネで”What kind of American are you?”と問いかけ、無表情に人を殺すシーンにはあまりの怖さにどん引きした。ドラマ「ブレイキング・バッド」でもそうだが、少し知性に欠ける単細胞な役をやらせると、とてつもなくうまい。


この映画でも陰謀論者的な誘拐犯を演じ、エマ・ストーンを地球を侵略する宇宙人だと信じ込んでいる。


一方、誘拐された彼女は冷静に対話を求めるのだが、まったく話が噛み合わない。リベラルなインテリ対どこかの大統領、というような構図だ。


映画の内容はともかく、実生活においても陰謀論者というのはやっかいだ。自分が信じたこと以外の可能性をすべて否定し、頭のてっぺんまで陰謀論に染まっていく。ロジックが微妙にずれた議論というのは、やっていて徒労に終わる。相手もこっちもこれっぽっちも納得できない。ここだけの話、そんな議論を最近したばかりで、劇中の二人の会話を自分に重ねて観ていた。


陰謀論というのは、やっかいなことになかなか説得力がある。個人的に騙されたのは、「アメリカは実は月に行ってない」という話だ。このテーマをもとにした物語や映画は数多く作られているが、昔ネットで拾った話が面白かった。日本で初めて宇宙に行った宇宙飛行士・秋山豊寛さんが語ったとされる内容で、実は誰かの作り話だったのだが、これがリアルでしばらく信じてしまった。紙幅が尽きるので、興味のある人はこちらを。

先日から、少し目がむず痒い。さらっとした鼻水もたまに出る。数年前、医者でアレルギーテストした際には花粉症ではないと太鼓判を押された。とはいえ、明らかに何かに反応しているようだ。


花粉症は国民病とまで言われている。国民の命と財産を守るべき政治家は、この問題にあまり熱心ではない。たしかに人を殺すほどのことではない。先の選挙でも誰も問題にしなかった(と思う)。それでもこの時期をやっかいだと感じる人の多くは、台湾有事などよりも目の前に差し迫った問題に対処して欲しいと思っているはずだ。


こういう時、陰謀論者的には「誰が得をしているのか」をまず考える。製薬会社か、あるいは家電メーカーか。


花粉症が社会問題になって、いったいどれくらい経つのだろう。何十年も放ったらかしというのは何らかの陰謀が裏に隠れていてもおかしくない。


コロナだってそうだ。アメリカの製薬会社はとてつもない利益をあげた。


中国で始まったパンデミックで、アメリカが儲ける。


自分が陰謀論者なのか、それを引いてみている側なのか、ときどきわからなくなる。

蔡 俊行/
株式会社ライノ 代表取締役
編集者。プランナー、コピーライターとして数多の企業のブランディング、広告制作なども手掛ける。また自社媒体フイナムの統括編集長。面白いことをいつも考えていて、飲食店を開業してみたりサウナ事業に手を出してみたりとでたらめなことをやってます。
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